ヘンダーソン看護理論の最もわかりやすい解説!アセスメントの書き方も徹底解説!

元看護師のゆかり

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看護という仕事は、ただ患者を看病するだけでは不十分です。患者が本当に必要とするのは、寄り添いと回復へのサポートです。これを達成するためには、計画的で正確なアセスメント(患者の評価)が不可欠です。

そこで登場するのが「ヘンダーソン看護」。この看護理論は、看護の質や患者の満足度の向上に貢献するものです。

今回は、「ヘンダーソン看護」について、初めての方でも分かりやすく解説します。

  1. ヘンダーソン看護とは?
  2. ヘンダーソン看護のアセスメントの書き方
  3. ヘンダーソン看護に関するよくある質問

この記事を読むことで、「ヘンダーソン看護」がどのようなものかがわかり、さらに効果的な看護アプローチを学ぶことができます。今すぐ読んでみましょう!

1.ヘンダーソン看護とは?

「ヘンダーソン看護」は、アメリカのヴァージニア・ヘンダーソンが生み出した看護理論で、看護において患者のニーズを最優先にすることを目的とした考え方です。

ヘンダーソン看護は、患者の病状を的確に把握し治療をサポートするだけでなく、人間の本能的な欲求に基づいてアセスメントすることがポイントです。

14の基本的ニーズとして挙げられるものを把握することで、患者に寄り添いながら看護を遂行することが求められます。このアプローチは患者の自立心を高め、望ましい結果を生み出すことが期待されています。

  1. 正常に呼吸する
  2. 適切に飲食する
  3. あらゆる排泄経路から排泄する
  4. 身体の位置を動かし、よい姿勢を保持する
  5. 睡眠と休息を取る
  6. 適当な衣類を選び、着脱する
  7. 衣類の調節と環境の調整し、体温を生理的範囲内に維持する
  8. 身体を清潔に保ち、身だしなみを整えて皮膚を保護する
  9. 環境のさまざまな危険因子を避け、他人を傷害しないようにする
  10. 自分の感情・欲求・恐怖もしくは気分を表現して他者とのコミュニケーションを図る
  11. 自分の信仰に従って礼拝する
  12. 達成感をもたらすような仕事をする
  13. 遊びやさまざまな種類のレクリエーションに参加する
  14. 正常な発達および健康を導くような学習・発見をし、好奇心を満足させる

1-2.ヘンダーソン看護の目的

ヘンダーソン看護は、患者のニーズを把握し、個別に対応することを目的とした看護のアプローチです。

このアプローチには、14のヒューマンニーズが含まれており、看護師が患者の病状に応じた観察・アセスメントを行い、患者のニーズに基づいて治療や介護をサポートすることが重要なポイントとなります。

1-3.ヘンダーソン看護の必要性

現代医療の発展に伴い、患者のニーズは多様化しています。一方で、看護師には限られた時間やリソースが割り当てられています。このような状況下で、効率的かつ的確な看護を実践することが求められます。

そのためには、患者のニーズを的確に把握し、治療や介護に合わせたアプローチが重要です。ヘンダーソン看護のアプローチを実施することで、このようなニーズに応えることができます。

2.ヘンダーソン看護のアセスメントの書き方

ヘンダーソン看護のアセスメントとは、看護師が患者の要介護度を評価するために使用するツールです。このアセスメントは、生理的・心理的・社会的要件に基づいて患者のニーズを評価し、適切なケア計画を作成するために使用されます。

このアセスメントツールは、看護師が患者の状態を確実かつ正確に評価するために使用されます。

2-1.ヘンダーソン看護のアセスメント方法やコツ

ヘンダーソン看護のアセスメント方法は、14のポイントそれぞれに集中して書くことが大切です。まずは、患者の様子をよく観察し、客観的な視点から記録していきましょう。

無関係な情報を加えたり主観を入れてしまったりすると正しい判断ができず、看護の質が下がってしまいます。それぞれのポイントに対して、的確なアセスメントをすることで患者にとって最良の看護ができるのです。

2-2.ヘンダーソン看護のアセスメントの具体例

ヘンダーソン看護のアセスメントの具体例として、14の項目のうち3つをご紹介しましょう。なお、Oは看護師の記録・Sは患者からの情報を表します。

2-2-1.正常に呼吸する

呼吸の観察は、あらゆる看護を進めるための基本です。

観察内容

呼吸数・肺雑音・呼吸機能,経皮的酸素飽和度などのほか、胸部レントゲン・呼吸苦・息切れ・せき・たん・喫煙歴・アレルギー・自宅周辺の大気環境をチェックしましょう。

記録例

  • O:呼吸数毎分12回・経皮的酸素飽和度 98%・肺雑音なし、過去に肺炎を起こし1年前より在宅酸素療法中
  • S:「最近は息切れせずに呼吸が楽になった」

2-2-2.適切に飲食する

適切な飲食は生命活動に必要不可欠であり、治療効果にも大きな影響を与えます。

観察内容

食事や水分の摂取量や摂取方法・食の好み・アレルギーの有無のほか、体重・BMI・必要栄養量もチェックしましょう。また、身体活動レベル・食欲の有無・嚥下(えんげ)機能や口腔内の状態・吐き気の有無・血液データもチェックポイントです。

記録例

  • O:体重85kg・BMI25・アレルギーなし・血中の脂質濃度が高め、ストレスがたまると暴飲暴食に走りがちで肥満傾向にある
  • S:「食べ物の好き嫌いが激しく、パスタやラーメンばかり食べがちです」

2-2-3.あらゆる排泄経路から排泄する

スムーズな排泄は、老廃物を体外に出し新陳代謝を高めることにつながります。

観察内容

排泄回数・量や状態・尿意や便意の有無が観察の基本です。また、発汗状態・食事や水分摂取の状況・麻痺の有無・腹部の張り・ぜん動の状態や腹部からの音・血液データなどをチェックしましょう。

記録例

  • O:水分摂取量(1日)650ml・1日の排尿回数4~6回・排便がない日もある・発汗量は少ない、家の中で熱中症を発症し入院中。
  • S:「水分を飲むとトイレに行きたくなるのと体重が増えるのが嫌だ」

2-3.患者ごとの常在条件も考慮すること

ヘンダーソン看護のアセスメントを行うときは、患者ごとの常在条件も考慮することが必要です。具体的には、以下の内容を参考にしてください。

  • 年齢(小児・青年・中高年・老年・死期間近など)
  • 気質や感情の状態(多幸的・悲観的・うつ状態など)
  • 社会的もしくは文化的な状態(友人や家族の有無・周囲との関係性など)
  • 身体的・知的能力(体重の過少・運動能力の高低や喪失・感覚機能の高低や喪失・知力の高低や喪失など)

3.ヘンダーソン看護に関するよくある質問

最後に、ヘンダーソン看護に関するよくある質問に回答します。それぞれ確認し、参考にしてください。

Q.ヘンダーソン看護の14の項目で優先すべき内容は?
へンダーソン看護の14の項目は、患者さんに対する看護アプローチを推進するために重視すべき項目です。14の項目の中で優先すべき内容は、患者さんの状況やニーズによって異なりますが、一般的に以下の項目が重視されます。

  1. 生理的需要: 患者さんの生理的需要、例えば食事や水分などを満たすことが重要です。

  2. 痛みの管理: 痛みの管理に対するアプローチが必要な場合、優先的に対応することが大切です。

  3. 感情的需要: 患者さんの感情的需要を支援することが重要です。

  4. 安全な環境: 患者さんを安全な環境に置くことが大切です。

これらは一例であり、患者さんの状況やニーズに応じて、他の項目も優先的に対応することが大切です。最終的には、患者さんのニーズに応じて個別に判断することが大切です。

Q.ヘンダーソン看護のアセスメントに自信がないときは?
へンダーソン看護のアセスメントに自信がない場合、以下のような方法を検討することができます。

  1. トレーニングやセミナーに参加する: ヒンダーソン看護のアセスメントの方法を学ぶことができます。
  2. 実践的な経験を積む: ヒンダーソン看護のアセスメントを実際に行うことで、実践的な経験を積むことができます。
  3. 同僚や上司と相談する: 同僚や上司からアドバイスを受けたり、共有することができます。
  4. 専門書や資料を読む: ヒンダーソン看護のアセスメントに関連する専門書や資料を読むことで、より深い知識を得ることができます。

これらの方法を組み合わせて行うことで、へンダーソン看護のアセスメントに対する自信を養うことができます。また、常に学び続け、アセスメントのスキルを向上させることも大切です。

Q.ヘンダーソン看護のメリットはいつ実感できる?
A.ヘンダーソン看護は、パーソナライズされたアプローチを採用することで、患者さんの治療に合わせた効果的な看護を提供することが目的です。

例えば、ストレスや不安を軽減し、より良い睡眠や栄養状態の改善、痛みの緩和、早期回復などが期待できます。患者さんは、これらのメリットを直接体験することで、看護の有効性を実感することができます。

Q.ヘンダーソン看護の知識があれば転職に役立ちますか?
へンダーソン看護は、患者さんを中心とした看護アプローチを採用することが特長です。この知識を持っていることで、患者さんに合った看護を行うことができるため、より良い結果が期待できます。

つまり、ヒンダーソン看護の知識は、医療機関からの求められるスキルとなる可能性があり、看護師としてのキャリアアップに役立ちます。

Q.ヘンダーソン看護を導入している病院で看護師として働きたいのですが?
A.看護師転職する際には、ヘンダーソン看護を導入している病院を優先的に選ぶことをお勧めします。該当する病院は、ホームページや広報などでアピールしていることもありますので、調べてみてください。

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まとめ

今回は、ヘンダーソン看護について詳しく解説しました。患者の病状を的確に把握し治療をサポートするだけでなく、人間の本能的な欲求に基づいてアセスメントすることがポイントです。患者の欲求を満たし自立を促すためにも、ヘンダーソン看護は大きな意味を持ちます。看護を的確かつ効率よく進め、患者に寄り添った見方ができることで、治療の効果を最大限に高めることも可能です。

さらに、ヘンダーソン看護を学び、深く理解することは今後のキャリア形成においても重要なことといえるでしょう。看護師としてのキャリアアップや転職においては、看護師専門の転職サイトを利用することが大変おすすめです。

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