看護師が訪問看護へ転職する前に|病棟との違いと求人選びの注意点

元看護師のゆかり

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病棟勤務を続けるなかで、「訪問看護なら自分らしく働けるのでは」と考えたことはありませんか?夜勤を減らしたい、患者さん一人ひとりとじっくり関わりたい、在宅医療に興味があるなど、訪問看護へ関心を持つ理由は人によってさまざまです。

訪問看護は、利用者の自宅を訪問し、健康状態の観察や医療処置、服薬管理、療養生活の支援などを行う仕事です。病棟とは違い、利用者の生活の場に入り、本人や家族の暮らしを支える視点が求められます。

この記事では、看護師が訪問看護へ転職する前に知っておきたい仕事内容や、病棟との違い、オンコール・教育体制・求人選びの注意点を解説します。訪問看護に興味がある方は、まず自分の希望や不安を整理するところから始めてみましょう。

  1. 看護師が訪問看護へ転職したくなる理由
  2. 訪問看護の仕事内容と病棟との違い
  3. 訪問看護に向いている看護師の特徴
  4. 訪問看護へ転職して後悔しやすいポイント
  5. 訪問看護求人で確認したい条件
  6. 自分に合う訪問看護求人を探す方法

この記事は、次のような方におすすめです。

  • 病棟から訪問看護へ転職したい看護師の方
  • 夜勤なし・日勤中心の働き方を探している方
  • 訪問看護の仕事内容やオンコールが不安な方
  • 病棟経験を在宅医療に活かしたい方
  • 求人票だけでは分からない職場の雰囲気や教育体制を確認したい方

1.看護師が訪問看護へ転職したくなる理由

訪問看護へ転職したい理由は、夜勤をなくしたいという働き方の希望だけではありません。患者さんとの関わり方を変えたい、病棟の忙しさから離れたい、在宅医療に興味があるなど、さまざまな思いがあります。

まずは、自分がなぜ訪問看護に興味を持っているのかを整理してみましょう。理由が分かると、求人選びで重視したい条件も見えやすくなります。

1-1.夜勤なし・日勤中心で働きたい

訪問看護へ転職したい理由として多いのが、夜勤なし・日勤中心の働き方を希望していることです。

病棟勤務では、夜勤や交代制勤務によって生活リズムが崩れやすくなることがあります。日本看護協会も、看護職が働き続けられることに焦点を当てた「就業継続が可能な看護職の働き方の提案」をまとめています。

訪問看護は日勤中心の求人が多く、生活リズムを整えたい方にとって検討しやすい職場です。

ただし、夜勤がなくてもオンコールがある事業所もあります。夜間の電話対応や緊急訪問があるかどうかは、転職前に必ず確認しておきたいポイントです。

1-2.利用者さんとじっくり関わりたい

訪問看護では、利用者の自宅を訪問し、その人の生活に合わせた看護を行います。

病棟では、入退院や処置、記録、検査対応などに追われ、患者さんとゆっくり関わる時間が取りにくいことがあります。

訪問看護では、1回の訪問時間の中で利用者の状態を見ながら、本人や家族の希望、生活環境、介護状況に合わせて支援します。

一人ひとりの暮らしに寄り添いながら看護をしたい方にとって、訪問看護はやりがいを感じやすい働き方です。

1-3.在宅医療に関心がある

高齢化や在宅療養の広がりにより、訪問看護への関心は高まっています。

日本看護協会は、訪問看護に関する事業や訪問看護事業所の実態調査を公開し、訪問看護の提供体制整備に向けた取り組みを紹介しています。

病院の中だけでなく、退院後の生活や在宅での療養を支えたいと感じる方にとって、訪問看護は大きな選択肢になります。

医療処置だけでなく、生活支援、家族支援、多職種連携まで含めて学びたい方は、訪問看護で経験を広げやすいでしょう。

1-4.病棟経験を別の形で活かしたい

訪問看護では、病棟で培った観察力、アセスメント力、急変時の判断力、患者さんや家族への説明力が活かせます。

特に、慢性疾患、終末期、認知症、リハビリ、医療処置が必要な利用者など、病棟経験が役立つ場面は多くあります。

ただし、訪問看護では一人で訪問する場面も多いため、病棟とは違う判断力や連携力も求められます。

病棟経験を活かしながら、利用者の生活に近い場所で看護をしたい方にとって、訪問看護は検討しやすい働き方です。

2.訪問看護の仕事内容と病棟との違い

訪問看護へ転職する前に、病棟との違いを理解しておくことが大切です。

同じ看護師の仕事でも、働く場所や役割、判断の仕方は大きく変わります。ここでは、訪問看護の主な仕事内容と病棟との違いを整理します。

2-1.利用者の自宅で看護を行う

訪問看護は、利用者の自宅を訪問して看護を行います。

健康状態の観察、服薬管理、医療処置、褥瘡ケア、カテーテル管理、点滴、疼痛コントロール、リハビリ支援、家族への助言など、仕事内容は利用者の状態によって異なります。

病棟では医療機器やスタッフが近くにいる環境で看護を行いますが、訪問看護では利用者の生活環境の中で支援します。

そのため、医療的な視点だけでなく、「この家でどう安全に過ごせるか」「家族の負担はどうか」といった生活の視点も重要になります。

2-2.一人で訪問する場面が多い

訪問看護では、一人で利用者宅へ訪問する場面が多くあります。

病棟のようにすぐ近くに同僚や医師がいる環境ではないため、訪問先で状態を観察し、必要に応じて事業所や主治医へ連絡する判断が求められます。

一人での判断に不安を感じる方もいるかもしれません。ただし、事業所によっては同行訪問や相談体制、オンコール時のバックアップ体制を整えているところもあります。

訪問看護が初めての方は、教育体制や相談しやすさを確認しておくと安心です。

2-3.家族支援や多職種連携が多い

訪問看護では、利用者本人だけでなく、家族への支援も大切になります。

介護方法の説明、服薬の確認、緊急時の対応、療養生活の不安への相談など、家族と関わる場面が多くあります。

また、医師、ケアマネジャー、介護職、理学療法士、作業療法士、薬剤師など、多職種との連携も欠かせません。

日本訪問看護財団の資料でも、訪問看護従事者には看護師だけでなく理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが含まれることが示されています。

病棟とは違う形でチーム医療に関わりたい方には、訪問看護の連携の広さがやりがいになるでしょう。

2-4.記録や移動も業務に含まれる

訪問看護では、訪問そのものだけでなく、移動や記録も業務に含まれます。

1日に複数件訪問する場合、移動時間や訪問ルート、天候、交通状況も働き方に影響します。

訪問後は、利用者の状態や実施したケア、主治医やケアマネジャーへの連絡事項などを記録します。

求人を見るときは、1日の訪問件数、移動手段、記録方法、残業の有無を確認しておきましょう。

3.訪問看護に向いている看護師の特徴

訪問看護は、病棟経験を活かせる仕事ですが、向き不向きもあります。

自分に合う働き方かどうかを考えるために、訪問看護に向いている看護師の特徴を見ていきましょう。

3-1.利用者の生活背景に関心を持てる人

訪問看護では、病気や処置だけでなく、利用者の生活全体を見る視点が必要です。

同じ疾患でも、家族構成、住環境、介護力、本人の希望によって支援の内容は変わります。

「この人が家でどう過ごしたいのか」「何に困っているのか」「家族は何を不安に感じているのか」を考えながら関われる方は、訪問看護に向いている可能性があります。

病棟よりも生活に近い場所で看護をしたい方には、やりがいを感じやすい仕事です。

3-2.観察力や判断力を活かしたい人

訪問看護では、限られた訪問時間の中で利用者の変化に気づく力が求められます。

表情、呼吸状態、皮膚の状態、食事や排泄、服薬状況、家族の様子など、さまざまな情報を総合して判断します。

病棟経験で身につけた観察力やアセスメント力は、訪問看護でも大きな強みになります。

ただし、一人で抱え込む必要はありません。判断に迷ったときに相談できる体制があるかは、求人選びで確認しておきたいポイントです。

3-3.自分で段取りを考えるのが得意な人

訪問看護では、訪問スケジュール、移動、記録、連絡調整などを考えながら働きます。

病棟のように常に同じ場所で動くのではなく、訪問先ごとに環境や必要なケアが変わります。

そのため、自分で段取りを考えるのが得意な方や、状況に応じて柔軟に動ける方には合いやすいでしょう。

一方で、決まった業務をチーム内で分担して進めるほうが安心な方は、訪問看護の働き方が合うかを事前に確認しておくと安心です。

3-4.多職種との連携を大切にできる人

訪問看護では、医師やケアマネジャー、介護職、リハビリ職などとの連携が多くあります。

利用者の状態や生活上の課題を共有し、必要な支援につなげるためには、分かりやすく情報を伝える力が必要です。

病棟でのカンファレンスや退院支援、他職種との調整経験がある方は、その経験を訪問看護でも活かしやすいでしょう。

訪問看護では、一人で訪問する力だけでなく、必要な情報をチームにつなぐ力も大切です。

4.訪問看護へ転職して後悔しやすいポイント

訪問看護はやりがいのある仕事ですが、転職前に確認不足があると後悔につながることがあります。

ここでは、訪問看護へ転職する前に知っておきたい注意点を整理します。

4-1.オンコールの負担を想定していなかった

訪問看護で後悔しやすいポイントの一つが、オンコールです。

夜勤がないと思って転職したものの、オンコール対応が多く、気持ちが休まらないと感じる方もいます。

オンコールの負担は、回数、手当、出動頻度、バックアップ体制によって大きく変わります。

求人を見るときは、オンコールの有無だけでなく、月に何回担当するのか、実際の呼び出し頻度はどのくらいか、困ったときに誰へ相談できるのかを確認しましょう。

4-2.一人で訪問する不安が大きかった

訪問看護では、一人で利用者宅を訪問するため、最初は不安を感じやすいです。

急変時の判断、家族からの相談、医療処置、緊急時の連絡など、病棟とは違う緊張感があります。

訪問看護が未経験の場合は、同行訪問の期間、研修内容、相談体制、マニュアルの有無を確認しておきましょう。

教育体制が整っている事業所なら、未経験からでも段階的に慣れていきやすくなります。

4-3.移動や天候の負担があった

訪問看護では、利用者宅への移動があります。

車、自転車、バイク、徒歩など、移動手段は事業所や地域によって異なります。雨の日や暑い日、寒い日も訪問が必要になるため、天候の影響を受けることがあります。

また、運転が苦手な方にとっては、車移動が負担になる場合もあります。

求人を見るときは、訪問エリア、移動手段、1日の訪問件数、駐車場や社用車の有無を確認しておきましょう。

4-4.記録や連絡業務が思ったより多かった

訪問看護では、記録や連絡業務も重要な仕事です。

訪問後には、利用者の状態や実施したケア、家族の様子、主治医やケアマネジャーへの連絡事項などを記録します。

事業所によっては、記録が勤務時間内に終わらず、残業につながることもあります。

訪問看護は「夜勤がない」だけで選ぶのではなく、オンコール・移動・記録・教育体制まで含めて確認することが大切です。

5.訪問看護求人で確認したい条件

訪問看護への転職では、求人票の確認がとても大切です。

同じ訪問看護でも、事業所によって働き方やサポート体制は大きく変わります。ここでは、求人を見るときに確認したい条件を整理します。

5-1.オンコールの回数・手当・出動頻度

まず確認したいのは、オンコールの条件です。

オンコールがある場合は、月に何回担当するのか、手当はいくらか、実際の電話対応や出動頻度はどのくらいかを確認しましょう。

オンコールありでも、バックアップ体制が整っていて負担が少ない事業所もあります。一方で、少人数でオンコールを回している事業所では、負担が大きくなる場合があります。

夜勤なしを希望している方ほど、オンコールの実態は必ず確認しておきたいポイントです。

5-2.同行訪問や研修の有無

訪問看護が初めての方は、教育体制を確認しましょう。

同行訪問があるか、どのくらいの期間先輩と一緒に訪問できるか、未経験者向けの研修があるか、困ったときに相談できる体制があるかを見ておくと安心です。

「未経験歓迎」と書かれていても、実際のフォロー体制は事業所によって違います。

入職後に不安を抱えすぎないためにも、最初の数か月でどのように独り立ちするのかを確認しておきましょう。

5-3.訪問件数と記録時間

1日の訪問件数は、働き方に大きく影響します。

訪問件数が多すぎると、移動や記録に追われ、利用者さんと落ち着いて関わる時間が取りにくくなることがあります。

また、記録をいつ行うのかも確認しましょう。訪問の合間に記録するのか、事業所に戻ってからまとめて記録するのか、電子カルテを使うのかによって負担は変わります。

求人票では分かりにくい部分なので、面接や転職相談の場で実態を確認しておくと安心です。

5-4.職場の雰囲気と相談しやすさ

訪問看護では、一人で訪問する場面が多いからこそ、事業所内で相談しやすい雰囲気が重要です。

判断に迷ったときにすぐ相談できるか、管理者や先輩が話を聞いてくれるか、多職種との連携がスムーズかを確認しましょう。

職場の雰囲気は求人票だけでは分かりにくいものです。

見学や面接、転職支援サービスからの情報を使いながら、入職後に孤立しない環境かどうかを見ておきましょう。

6.自分に合う訪問看護求人を探す方法

訪問看護へ転職する場合、求人票だけでは分からない情報が多くあります。

オンコールの実態、訪問件数、教育体制、職場の雰囲気、未経験者へのサポートなどを確認しながら、自分に合う求人を探しましょう。

6-1.レバウェル看護で相談できること

レバウェル看護は、看護師・准看護師の求人を扱う転職支援サービスです。

レバウェル公式サイトでは、医療・介護・保育・ヘルスケア領域に特化した求人紹介・転職支援サービスであり、完全無料で利用できると案内されています。

訪問看護への転職では、求人票だけでは分からない情報が多くあります。オンコールの実態や教育体制、職場の雰囲気を確認しながら探せると、転職後のギャップを減らしやすくなります。

6-2.求人票に載りにくい情報を確認する

訪問看護求人では、給与や勤務時間だけでなく、実際の働き方を確認することが重要です。

レバウェル看護の公式サイトでは、職場の雰囲気や働きやすさなど、入ってみないと分からない職場のリアルを業界専門のアドバイザーが伝えると案内されています。

たとえば、オンコールの出動頻度、訪問件数、記録の残業、同行訪問の期間、人間関係、管理者の方針などは、求人票だけでは分かりにくい情報です。

転職後に「思っていた働き方と違った」とならないように、事前に確認できる情報は集めておきましょう。

6-3.転職を決める前の情報収集にも使える

転職支援サービスは、すぐに応募する人だけが使うものではありません。

病棟に残るか、訪問看護へ移るか、クリニックや健診センターも検討するかを考えるためにも、求人を知ることは役立ちます。

たとえば、次のようなことを確認できます。

  • 訪問看護未経験でも応募できる求人があるか
  • オンコールなし・少なめの求人があるか
  • 同行訪問や研修がある事業所があるか
  • 病棟経験を評価してくれる求人があるか
  • 訪問件数や残業の実態を確認できるか

転職を急いで決める必要はありません。まずは、訪問看護の求人が自分の希望に合うかを知るだけでも、今後の判断材料になります。

6-4.不安を整理してから求人を選ぶ

訪問看護に興味があっても、不安があるのは自然なことです。

一人で訪問できるか、急変時に対応できるか、オンコールに耐えられるか、未経験でも教えてもらえるかなど、気になる点を書き出しておきましょう。

不安を整理したうえで求人を見ると、確認すべき条件が明確になります。

訪問看護へ転職する前に、不安を隠さず確認できる職場を選ぶことが、長く働くための安心につながります。

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まとめ

訪問看護は、病棟経験を活かしながら、利用者の生活に近い場所で看護を行う働き方です。夜勤なし・日勤中心の求人もあり、生活リズムを見直したい看護師にとって検討しやすい選択肢になります。

一方で、訪問看護にはオンコール、一人での訪問、移動、記録、多職種連携など、病棟とは違う大変さもあります。転職前には、仕事内容だけでなく、教育体制や相談しやすさまで確認しておくことが大切です。

7-1.訪問看護へ転職する前の確認ステップ

  • 訪問看護に興味を持った理由を整理する: 夜勤をなくしたいのか、利用者さんとじっくり関わりたいのかを確認しましょう。
  • 仕事内容を理解する: 健康観察、医療処置、家族支援、多職種連携、記録など、病棟との違いを知っておきます。
  • オンコールを確認する: 回数、手当、出動頻度、バックアップ体制を事前に確認しましょう。
  • 教育体制を見る: 同行訪問、研修、相談体制があるかを確認すると、未経験でも始めやすくなります。
  • 職場の雰囲気を確認する: 一人で訪問する仕事だからこそ、事業所内で相談しやすい環境かどうかが重要です。

訪問看護は、病棟とは違うやりがいがあります。利用者さんの生活に寄り添い、家で過ごす時間を支える看護に興味がある方にとって、前向きに検討できる働き方です。

ただし、求人票だけでは分からない情報も多いため、オンコールや教育体制、職場の雰囲気まで確認しながら選びましょう。比較する材料が増えると、自分に合う働き方を見つけやすくなります。

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出典

【注1】:「看護職の働き方改革|日本看護協会」

URL:https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/hatarakikata/index.html

【注2】:「訪問看護|日本看護協会」

URL:https://www.nurse.or.jp/nursing/zaitaku/houmonkango/index.html

【注3】:「訪問看護の現状とこれから 2025年版|日本訪問看護財団」

URL:https://files.jvnf.or.jp/files/user/houmon/present_future_visiting_nursing/2025_JP-memo.pdf

【注4】:「レバウェル公式サイト」

URL:https://levwell.jp/

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