中堅看護師の悩みを解決したい!問題点・対策・転職について教えます!

経験やキャリアを積んだ中堅看護師は、医師や患者にとっては頼れる存在です。しかしながら、中堅看護師は、仕事の内容や環境・給料や待遇・人間関係・体力的な限界など、さまざまな問題や悩みを抱えている人が少なくありません。今の環境で働き続けたほうがいいのか、よりよい環境と条件を求めて転職したほうがいいのか、常に考えているという人も多いでしょう。

そこで、中堅看護師という時期やそれに伴う悩み・対策法などをご紹介します。

  1. 中堅看護師について
  2. 中堅看護師はどのような時期でどのような将来があるのか?
  3. 中堅看護師ならではの悩みは?
  4. 中堅看護師の悩みとその対策法
  5. 中堅看護師の悩みに関してよくある質問

この記事を読んでいただければ、お悩みの解決法などがわかるでしょう。ぜひお役立てください。

1.中堅看護師について

中堅看護師の悩みや問題を解決する方向に導くためにも、まずは中堅看護師に関する基礎知識を知っておきましょう。

1-1.中堅看護師とは?

看護師に限りませんが、新人時代から数年たつと「中堅」と呼ばれる立場になりますよね。実際に「中堅看護師」の特別な定義はありません。けれども、一般的には「経験4〜10年の看護師」とされています。

  • 大学病院・地方の中核病院など:勤務してから3〜5年の看護師
  • 地方病院:勤務してから5〜10年の看護師

年齢的には、25歳〜45歳くらいが多いようです。

1-2.中堅看護師の環境や役割は?

中堅看護師は病院内でどのような環境にあり、どのような役割を果たしているのでしょうか。

1-2-1.中堅看護師の役割

中堅看護師とは、単純に「勤務して○○年の看護師」というだけではありません。中堅看護師は、「看護チームをけん引する人」とされています。(日本看護研究学会/中堅看護師のセルフマネジメントとその関連要因より)

看護理論の世界的権威パトリシア・ベナー博士によると、中堅看護師の臨床実践能力を「全体を見ながら、最も重要な部分に焦点化してかかわり、その場の状況を患者にとってよりよい方向へと導くことができる」ことだと説明しています。わかりやすくいうと、「現場ではリーダーシップを発揮でき、バリバリの戦力として働いている看護師」のことです。

1-2-2.中堅看護師の環境

ある程度キャリアを積んだ中堅看護師は、新人看護師の教育を行う立場にもあります。新人の教育・フォローに加え、通常の看護師としての業務もあり、過重労働の環境にある中堅看護師は少なくありません。そのため、仕事へのモチベーションが下がる・疲労から集中力が衰える・看護の質が落ちるなどの問題も発生しています。

中堅看護師は、この先キャリアアップするためにも、専門性を見極め勉強する時期にあるものです。そのため、通常業務を行いつつ、自分の能力を磨く時間も持て、新人教育をスムーズに行える環境が必要になります。

1-2-3.中堅看護師の仕事内容

中堅看護師になると、「チームリーダー業務」「主任業務」を任されることも多くなるでしょう。チームリーダーは、主に以下の仕事を行います。

  • 病棟スタッフのまとめ
  • 医師の指示伝達
  • ほかの職種の指導
  • 医師の回診サポート
  • 退院のサポート

主任業務は、主に以下の仕事を行います。

  • 看護師長の補佐
  • ほかの職種との協働
  • 看護業務の管理とサポート
  • スタッフの管理とサポート
  • 職場環境の改善

2.中堅看護師はどのような時期でどのような将来があるのか?

キャリアを積んだ中堅看護師は、何かと悩みが多くなるものです。中堅看護師とはどのような時期なのでしょうか? また、どのような未来が待っているのかも探ってみました。

2-1.中堅看護師とはどのような時期なのか?

ひとくちに中堅看護師といっても、勤務年数は4〜10年という差があります。また、勤務している病院によっても経験値は異なるでしょう。しかしながら、仕事に慣れ知識も増え、対応力もついた分、悩みや問題も生じる時期でもあります。新人のころは看護業務を失敗なくこなすことや知識を覚えることにいっぱいいっぱいですが、仕事に慣れてくると業務以外の悩みや問題が生じるようになるのです。

2-2.中堅看護師の将来

中堅看護師における将来のキャリアプランで、必ず出てくるのがジェネラリストとスペシャリストです。どのような仕事をする人でどのような違いがあるのでしょうか?

2-2-1.看護師のジェネラリストとは?

ジェネラリストとは、はば広い分野の知識・技能・経験を持っている人のことです。看護師の業界においてのジェネラリストは「ジェネラルナース」と呼ばれ、患者さんの病気や症状を問わず、状況に応じたケアができる優れた人材を指します。

ジェネラルナースを目指すためには、早い段階ではば広い知識や経験を身に付ける必要があるでしょう。看護師の技能だけではなく病気全般の知識やコミュニケーション能力を磨く必要もあるのです。まさに、中堅看護師が目指すにはぴったりの仕事といえるでしょう。

2-2-2.看護師のスペシャリストとは?

スペシャリストとは、ある特定の分野に関する深い知識・スキル・経験の持ち主を指します。その分野において優れたパフォーマンスを発揮することができる人のことです。看護師の業界においてのスペシャリストとは、専門看護師や認定看護師などの資格を有した人を指します。

  • 認定看護師の看護分野:救急看護.皮膚排せつケア・集中ケア・緩和ケア・ガン化学療法看護ほか
  • 専門看護師の看護分野:ガン看護・精神看護・急性、重症患者看護・家族支援・老人看護・小児看護ほか

3.中堅看護師ならではの悩みは?

リーダーシップを取れるくらい、キャリアを積んだ中堅看護師ならではの悩みには、どのようなものがあるのでしょうか。中堅看護師が抱える、よくある悩み・心境の変化などをご紹介します。

3-1.バーンアウト(燃え尽き症候群)

バーンアウトとは、今まで一生懸命、意欲的に働いていた人がまるで燃え尽きたように意欲を失い、無気力になってしまうことです。「燃え尽き症候群」ともいわれるバーンアウトは、「人にサービスを提供する仕事」の職業に多いといわれています。

特に、中堅看護師は、仕事の忙しさ・ストレス・人間関係・業務上の悩みなどさまざまなことが重なりやすく突然バーンアウトになることも少なくありません。

3-2.疲労の重なりや体力の限界

病院の環境によっては、中堅看護師に何もかも業務が押し寄せ、食事や休憩を取る時間もないなどの状況になることも少なくありません。キャリアを積んだ中堅看護師はその分、責任感も強く、休憩や休日を取ることもできないまま、働き続けて疲労困ぱいの状態になってしまうのです。体調を崩したり体力の限界を迎えたりして、働くことができなくなってしまう人もいます。

3-3.ライフイベントの時期

中堅看護師と呼ばれる人の年齢は、25歳〜45歳くらいです。ちょうどこの世代の女性は、さまざまなライフイベントを迎え、プライベートの環境が大きく変わる時期でもあります。たとえば、以下のライフベントや事情などをきっかけに、退職や転職をする中堅看護師は少なくありません。

  • 結婚をした
  • 妊娠して出産を迎える
  • 配偶者の出世や昇給などに伴う転勤による引っ越し
  • 子どもの入学に伴う引っ越し
  • 高齢の親の介護やそれに伴う引っ越し

3-4.新人教育に関する悩み

中堅看護師は、新人教育を任されることになります。自分の看護業務をこなしながら、まだキャリアの浅い新人看護師の動きにも気を配り教えていかなければなりません。「新人との関係がうまくいかない」「どんなに教えても成長しない」「厳しく注意するとすぐにやめてしまう」など、教育にかかわる悩みを抱えている中堅看護師は多いものです。

また、もし新人看護師が致命的な問題を起こした場合は、中堅看護師の責任も問われてしまうこともあり、精神的に追い詰められ新人の指導が強くなりすぎてしまう人もいます。

3-5.人間関係に関する悩み

仕事ができない新人看護師・厳しい先輩看護師・コミュニケーションが取りづらい医師・仲よくできない同僚など、人間関係の悩みを抱えている中堅看護師は少なくありません。

3-6.看護業務外の仕事も多い

看護業務や新人教育のほかにも、中堅看護師になると研究会や委員会、勉強会への参加、広報活動、看護協会にかかわる仕事、そして看護研究のリーダーなどを任されることもあります。せっかくの休日も、資料まとめなどに追われてしまい、自分の時間がないという人もいるのです。プライベートで、買い物や映画、旅行などをしてストレス解消することもできないまま、精神的にも肉体的にも疲れをため込んでしまいます。

3-7.給料が上がらない

自分の仕事だけではなく、新人教育・フォローや研究会への参加など、「仕事は増えているのに給料がまったく上がらない」という悩みを持っている人は少なくありません。給料が上がるということは、正当に評価をされていることです。その評価がない状態が何年も続くと、働くモチベーションも下がってしまうでしょう。

4.中堅看護師の悩みとその対策法

中堅看護師にありがちな悩みとその対策法をご紹介しましょう。

4-1.中堅看護師に多い職場での悩みと対策は?

中堅看護師に多い、代表的な現場での悩みやその対策などをご紹介しましょう。

4-1-1.新人看護師への接し方に対する悩みと対策

中堅看護師が新人看護師に感じる悩みで多いのは、以下のようなものが代表的です。

  • 指導しても無反応
  • 失敗を指摘したり叱ったりするとふてくされる
  • 挨拶ができない、言葉使いがなっていない

そこで、新人看護師に対してはまず「笑顔」で接するようにしましょう。中堅看護師がいつもしかめっ面をしていたり怖い表情を浮かべていたりすると新人は話しかけづらいものです。ある程度は「話しかけやすい状態」を作っておく必要があります。というのも、「大きなミスをしでかしたのに相談してくれなかった」という。相互不信の状態を引き起こしてしまうこともあるからです。また、ささいなことでも気軽に話しかけ「相談しやすい人」という雰囲気を作ることも大切でしょう。

4-1-2.先輩看護師への接し方に対する悩みと対策

中堅看護師になると、経験も知識も増えるために先輩看護師のアラが見えてしまうことも少なくありません。指示が間違っている・かばってくれない・人のせいにするなど、問題のある先輩との接し方に悩むことも多いでしょう。

先輩看護師には、なかなか注意や苦情などをいいづらいものです。そこで、「先輩に教えを乞いたいのですが」「この部分を教えていただきないのですが」など、下手に出て相手に対する敬意を示しながら話を切り出すと意外とスムーズに進むこともあります。

また、仕事以外で接したことで距離が縮まった、印象が変わったということもあるものです。病院のイベントなどに誘ってみるのもいいでしょう。さらに、「ちょっと話を聞いてほしい」などと相談を持ちかけ食事に誘うのもおすすめです。相談を持ちかけられると、頼りにされているようで嫌な気はしないものでしょう。

4-1-3.体力面での悩みと対策

年齢とともに夜勤がだんだんきつくなってきた、疲労が重なって1日休んだくらいでは疲れが取れないという中堅看護師は多いものです。自分の業務・看護研究・新人や後輩の指導・シフト作成など業務が多すぎる上に、家に帰ると家事や育児があり体力面で限界を迎えやめてしまう人も多く見られます。

夜勤は、人数が少ない病院だと急患が続いて食事も仮眠も休憩も取れないということも少なくありません。体調を崩してしまう前に、思いきって転職してはいかがでしょう。夜勤なしで正社員の職場も意外と多いものです。

4-1-4.家庭と仕事の両立

中堅看護師は、結婚・妊娠・出産・育児などライススタイルが大きく変化する人も多いものです。今までのペースで仕事と家庭を両立することは難しくなるでしょう。現在働いている病院の産休や育休などの支援制度が不十分、相談しても考慮してくれないなどの場合は、職場を変えるほうがおすすめです。支援制度が充実している病院を探しましょう。

4-2.仕事の悩みを相談するには?

中堅看護師は、さまざまな悩みを抱えたまま、それでも限界まで頑張ってしまう人が多いものです。悩みは1人で抱え込んではいけません。体力的・精神的にも大きなダメージを負ってしまう前に、「相談」しましょう。

4-2-1.親しい友人や同僚、先輩などに相談する

もし、同じ職場に信頼の置ける友人・同僚・先輩などがいれば、悩みを相談してみるのもおすすめです。同じ職場で働いているだけに、悩みも理解してくれて適切なアドバイスもしてくれるでしょう。 

ただし、冷静で前向きな考え方の人でないと、相談してもただのグチの言い合いで解決策が見つからないまま終わってしまうこともあります。常に適切なアドバイスをしてくれるような信頼できる人であれば、違う職場の友人や知人などでもいいでしょう。

4-3.中堅看護師の転職について

中堅看護師の人で、「もうこれ以上、今の職場に我慢できない」「私生活と仕事の両立ができない」と感じている場合は、プロに相談してみるのもおすすめです。

看護師の転職サイトでは、職場を移りたい・転職したほうがいいのかどうか迷っている・転職したいのに勤務先を探す時間がないなどで、お悩みの看護師さんに最適な勤務先を探してくれます。看護師の転職サイトは、運営会社によって特徴は異なりますが、基本的には以下のようなメリットがあるのです。

  • 自分のニーズにあった求人情報を探してくれる
  • 転職後もサポートしてくれる
  • 給料や退職の交渉をしてくれる
  • 普通の求人情報には掲載されていない情報や、転職先の内部情報なども教えてくれる

また、サイトによっては電話やメールなどだけではなく、対面で相談にのってくれます。「相談だけでもOK」というサイトもあるので、まずは悩んでいたら相談してみるのもおすすめです。

5.中堅看護師の悩みに関してよくある質問

中堅看護師の悩みや転職に関してよくある質問をご紹介しましょう。

Q.転職をしようかどうしようか迷っています。どのようなことを考えて次の転職先を探せばいいですか。
A.中堅看護師は、今まで培ってきたキャリアもあるので感情に任せて退職するのはおすすめできません。現状でどのようなことが不満なのか・次の職場に求める条件は何か、複数ノートに書き出し、自分にとって我慢できること、我慢できないこと、転職する場合に最優先したい条件などをはっきりしてください。そうすると、転職するか、もう少し今の職場で続けるかわかるでしょう。

Q.転職にぴったりのタイミングはありますか?
A.一概にはいえませんが、1年の中では「2月」が転職活動をする最高のタイミングです。多くの病院は、4月から勤務できる人材の募集を開始し始めます。そのため2月は多くの求職者が転職活動を始めるため、人気の求人には応募者が殺到するのです。できるだけ、早めに活動を始めましょう。

Q.病院勤務10年、看護師の仕事は好きなのですが仕事に対するモチベーションが上がらず困っています。
A.たまのオフには、自分の好きなことをしてみる、休暇が取れたら旅行に行ってみるなど、仕事から離れて見てはいかがでしょう。看護師になったときの気持ちを思い出してみる、うれしかったことを書き出して、見つめてみるなどもおすすめです。仕事から離れた時間を作り、客観的になぜモチベーションが上がらないのかを見つめてみてください。

Q.転職サイトに登録して相談したら、紹介された職場に必ず転職しなければならないのでしょうか?
A.看護士の転職サイトでは、相談したからといって転職を強制することはありません。信頼が置ける・評判がいい・利用者が多いなどの大手転職サイトを利用するのがおすすめです。

Q.看護師になって5年目になります。キャリアアップのため専門看護師や認定看護師を目指したいのですが、どちらがいいですか?
A.専門看護師と認定看護師には結構違いがあります。どのような分野で活躍したいのか、しっかり調べて自分に合ったほうを目指しましょう。専門分野の看護ケアに総合的にかかわりたいなら専門看護師、特定分野の看護ケアのスペシャリストを目指すなら認定看護師が向いているといえます。

まとめ

看護師の仕事はハードなだけでなく、責任も重いので肉体的にも精神的にも大変です。それでも、患者さんからの信頼や感謝を寄せられることや、自分のスキルがアップしていくことにやりがいを感じている人もたくさんいます。

けれども、中堅看護師ともなるといろいろなストレスもたまり、肉体的にもつらくなってくることも多いものです。今、何を改善したいのか・何を求めているのかを冷静に考え、今の環境で頑張るか思いきって転職するかを決めましょう。

転職するときには、プロが相談にのり転職先を探してくれる転職サイトを利用するのがおすすめです。複数、比較検討して自分に合った転職サイトを見つけてくださいね。