産業看護師の魅力と仕事内容を紹介! 求人数が少ないって本当?

産業看護師の資格取得を目指している人に朗報です。看護師と言えば、厳しい労働条件というイメージが強いと思います。夜勤や土日祝日の出勤もあり、体力的にも大変な仕事です。しかし、産業看護師は病院ではなく一般企業で働く看護師のことを言います。一般的な看護師に比べて労働条件がよいため、資格取得を目指す人も多いのではないでしょうか。この記事では、産業看護師の仕事内容や求人、資格取得のために必要な準備などをまとめています。

  1. 産業看護師とは?
  2. 産業看護師の求人や就職について
  3. 産業看護師の種類
  4. 産業看護師の資格取得について
  5. 産業看護師取得のための準備と転職について
  6. 産業看護師にかんするよくある質問

この記事を読むことで、産業看護師という仕事について分かります。資格取得を目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。

1.産業看護師とは?

まずは、産業看護師について解説します。

1-1.どんな職業なのか?

病院ではなく企業で働く看護師のことです。日本産業衛生学会の産業看護部会で、産業看護に対する専門知識を持つ看護師や保健師を「産業看護師」として登録しています。一般企業において、体や心の不調を訴える社員数は年々増加しているのが現状です。産業看護師はそういった社員の体と心のサポートをする職業であり、さまざまな企業で必要とされています。

1-2.仕事内容

主な仕事内容は、以下のとおりです。

  • 健康診断を実施し、社員の健康状態をチェックする
  • 社員が健康状態を認識し、健康に働けるようにサポートする
  • 職場にストレスを感じている社員に対してメンタルヘルス対策を行う
  • 長時間労働や過重労働に対して対策を講じる
  • 職務中の緊急事態に対する応急処置を行う
  • 社員に対して日々の健康相談を受け付ける

1-3.重要性とやりがい

一企業人として会社に貢献できるというやりがいがあります。企業にとって大切な社員の健康をサポートし、労働災害をなくすために、重要な役割を果たしているのです。心の問題を抱えながら働く会社員が多い今の時代、その業務内容のほとんどがメンタルヘルスケアになるでしょう。ストレスが軽減された社員は、企業への貢献度もアップします。社員をサポートすることで、会社のために大きく貢献できるのです。そのため、幅広い企業で求められている人材であり、いなくてはならない存在と言えるでしょう。

1-4.一般の看護師との違い

産業看護師がケアを行う対象は、所属する会社の社員です。健康上の問題があれば対応しますが、重症の場合は病院に搬送されるため、長期にわたって患者のケアをすることはありません。この点が、一般の看護婦との大きな違いです。基本的に、休日や労働時間はその企業の一般社員と同じになります。さらに、社員のメンタル面もサポートするという点も一般の看護師との違いと言えるでしょう。そのため、メンタルヘルスケアにかんする知識も必要なのです。

1-5.向いている人とは?

産業看護師には、コミュニケーションスキルが必要不可欠です。社員が相談しやすい人柄であること、さまざまな立場や性格の人とかかわりを持てる性格であることが求められます。つまり、産業看護師に向いているのは、誰とでも打ち解けることができる人、そして、向上心がある人と言えるでしょう。

2.産業看護師の求人や就職について

産業看護師の就職先や求人についてご紹介します。

2-1.就職先は?

就職先はほとんどが一般企業です。一般企業の中でも、医務室が設けられているような大規模な企業でしか産業看護師として働くことはできません。ただし、危険物を取り扱っている工場などでは、小規模であっても産業看護師を募集していることが多いでしょう。そのほかにも、治験関連企業での治験コーディネーター、医療機器メーカーでのクリニカルコーディネーターなどとして就職する方法もあります。

2-2.求人や需要は?

産業看護師は非常に需要の高い資格です。しかし、求人が少ないことには間違いありません。その理由は以下のようなものです。

  • 離職率が低いため、空きが出ない
  • 大企業であっても1名しか設置しない場合が多い
  • 産業看護師を設置していない企業もある

2-3.給料や年収は?

産業看護師の月給は25万円前後、年収は400万~500万円程度が平均です。病院勤務の看護師と比較すると少ないと言えるでしょう。しかし、一般の看護婦と比較して働きやすい労働条件であることは確かです。また、会社の経営状態によっても給料は変わってくるため、安定した企業の産業看護師として働くことをおすすめします。

2-4.働き方はどうなるのか?

産業看護師は、基本的に日勤だけで残業も少ないのが特徴です。急な休日出勤などもないため、働きやすい環境と言えるでしょう。しっかりした企業であれば福利厚生も充実しています。ただし、役職手当などはほとんど期待できず、昇給のペースが遅いのも事実です。病院勤務の看護師のように役職が上がっていくこともないため、その点を不満に思う人もいるのではないでしょうか。

3.産業看護師の種類

産業看護師は一般企業の医務室以外にも、さまざまな働き方があります。それぞれの職務と違いをまとめてみました。

3-1.フィールドナース

フィールドナースとは、医療機器メーカーで働く産業看護師のことです。主な仕事は医療機器の営業や販売・サポートなどで、看護業務は一切行いません。医療機器の取り扱いをサポートするフィールドナースは、ほかの産業看護師に比べて給料が高めです。看護師として3年以上の臨床経験が求められるため、看護師から転職したばかりでも年収は400万円以上と言われています。

3-2.治験コーディネーター

治験コーディネーターは、治験の実施全般にかんする業務を行います。具体的には、治験業務を担当するチームの調整や治験のデータ管理、被験者へのケアなどが主な仕事です。平均年収は一般の看護師よりやや劣りますが、勤務先や成果によっては年収700万円を超える場合もあります。

3-3.臨床開発モニター

臨床開発モニターは、新薬開発における工程で、新薬メーカーと治験を行う医療現場との橋渡しを行います。治験が適切に行われているかを監視・チェックし、症例報告書の回収や治験終了手続きなどを行うのが主な仕事です。非常に将来性が高く、年収は600万~700万円と高めになっています。

4.産業看護師の資格取得について

産業看護師の受験資格や資格取得の方法をご紹介します。

4-1.受験資格

産業看護師は認定資格ではありませんが、以下の条件をすべて満たすことで登録者認定試験を受けることができます。

  • 看護師資格を保有していること
  • 第一種衛生管理者の資格を取得していること
  • 産業看護師の実務経験が2年以上あること
  • 日本産業衛生学会産業看護部が実施する「産業看護基礎コース」と「産業看護口座Nコース」を受講し、全課程を修了していること

4-2.資格取得方法

前述したとおり「産業看護師」という資格があるわけではないため、看護師として働いている人なら誰でも目指すことが可能です。上記の条件を満たし、登録者認定試験に合格することで、登録産業看護師として働くことができるようになります。登録者認定試験は、自己学習か講座を受けてから受験するという流れです。

5.産業看護師取得のための準備と転職について

資格取得のコツや求人の見つけ方などをまとめてみました。

5-1.資格取得のコツとポイント

産業看護師は人気が高い職業であるにもかかわらず、求人数が少ないのが特徴です。倍率が高い職場でも採用してもらえるよう、産業看護師の仕事で生かせる資格を取得することをおすすめします。有利になりやすい資格は、産業カウンセラーや保健師などです。特に、保険師資格を取得しておくと採用に有利になりやすいでしょう。もちろん、どちらもすぐに取得できる資格ではありません。合格するためには時間をかけて勉強する必要があるため、早めに行動を始めておくようにしましょう。

5-2.転職、求人の見つけ方

産業看護師への転職を考えたとき、まずは求人募集を見つける必要があります。一般の看護師と比べて求人募集数が極端に少ないため、常に情報をチェックしておくのがおすすめです。具体的には、複数の転職サイトに登録しておきましょう。担当のキャリアコンサルタントに要望を伝えておくと、探してもらうこともできます。看護師転職情報サイト「看護師キャリアアップ」には、好条件の転職情報が多数掲載されており、すべてのサポートを無料で利用可能です。産業看護師への転職をお考えなら、ぜひチェックしてみてください。

6.産業看護師にかんするよくある質問

「産業看護師について知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめてみました。

6-1.現在、産業看護師はどのくらいいますか?

A.看護師全体の1%にも満たないことが分かっています。なりたい人は多いのですが、実際に働いている人は少ないのが現状です。

6-2.産業看護師として働くメリットは何ですか?

A.夜勤がなく、土日祝日に休めること、成果が給料に反映されやすいこと、体力的な負担が少ないことなどが挙げられます。

6-3.産業看護師として働く上で、パソコン操作を覚える必要はありますか?

A.仕事でパソコンを使用することが多いため、事前に勉強しておく必要があります。病院に勤務する看護師の場合、普段パソコンを操作する機会は少ないため、最初は苦労する可能性があるでしょう。

6-4.産業看護師になって給料が下がらないか心配です。どうしたらよいでしょうか?

A.従業員の給料水準が高い大手企業や、成果主義の企業で働くことをおすすめします。もちろん、条件がよい分、競争率は高くなるということを覚えておいてください。

6-5.産業看護師として働く人が感じやすい悩みにはどのようなものがありますか?

A.「仕事の範囲が広すぎる」「企業内の人間関係になじめない」などの悩みが多いでしょう。特に、人間関係については、相談できる人がいないため孤独感を持ちやすいという問題があります。

まとめ

いかがでしたか? 産業看護師の資格取得を考えている人のために、仕事内容や年収・求人などの情報をまとめてみました。産業看護師は、働きやすさが魅力の人気資格です。しかし、実際には求人募集数が少なく、産業看護師として働きたくても働けずにいる人はたくさんいます。どうすれば求人を見つけることができるのか、採用に有利になるのか、ぜひこの記事を参考にして考えてみてください。